抄録
炭化水素鎖の長さの異なる3種のアニオン性界面活性剤CH3(CH2)17SO3Na、CH3(CH2)15SO3Na、CH3(CH2)13SO3Naの共存下でTetramethoxysilane(TMOS)を1M硝酸酸性によって加水分解・重縮合させ、重合に伴って起こる相分離挙動と、ゾル-ゲル転移後に得られるゲルの細孔構造について調べた。炭化水素鎖長の長い界面活性剤ほど水への溶解度が低く、重合度の増大に従う相分離傾向は強かった。またいずれの系においても、出発組成によってマクロ孔の大きさや体積分率を制御することができ、適当な出発組成・反応温度において、ゲル骨格とマクロ孔が絡み合った共連続マクロ孔をもつシリカゲルが得られた。