抄録
層状複水酸化物(LDH)は、無機層状化合物の一つで、その層間へ様々な陰イオン種を取り込むことができ、機能性有機化合物との有機-無機ハイブリッドへの応用が期待されている。このLDHを光あるいは電子機能性デバイスなどへ応用するためにはバインダー等を用いず直接コーティング薄膜を作製することが必要となる。これまでに我々はLDHコーティング薄膜をゾル-ゲル法により作製したゲル膜への水溶液反応を利用したプロセスを開発してきた。本研究ではこのLDHコーティング薄膜の機能化を目指し、薄膜のパターニングする手法を検討した。さらに、層間への機能性分子のインターカレーションや、複合酸化物ゲル膜を用いるなどして複合構造を有した薄膜の作製について検討した。