自然災害科学
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平成30年7月豪雨時の京都市西京区における避難指示(緊急)発令区域における住民の避難行動調査
安田 誠宏吉田 京香河野 達仁
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2021 年 39 巻 3 号 p. 191-206

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抄録

平成30年7 月豪雨時には気象庁により特別警報が出され,自治体によって避難指示・避難勧告が出されたが,実際には多くの人が避難せず自宅に留まった。本調査の目的は,桂川の氾濫が懸念され,避難指示(緊急)が発令された京都市西京区を対象に,アンケート調査を実施し,住民の避難行動実態を把握するとともに,被害経験や災害に対する理解度といった個人属性と避難行動実態の関係を調べることである。その結果,河川氾濫に対する認識と避難行動には関係があることがわかった。避難情報の取得をした後でも,避難行動をした人の割合は低かった。避難できなかった理由についての集計結果から,天候や夜の避難といった周囲の状況が避難行動に影響を与えていることがわかった。自宅の浸水が予想されていたことを認知していたにもかかわらず,実際に避難した人は少なく,認知的不協和があったことが示された。

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© 2021 日本自然災害学会
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