抄録
近年、一方向凝固Al2O3-YAG共晶材が、融点直下まで優れた高温力学特性を示すことが報告され、鋳造プロセスによるセラミックスの開発が注目されている。Al2O3-Y2O3系にはAl2O3-YAP準安定共晶とAl2O3-YAG平衡共晶の二つの共晶反応が存在し、融液の最高保持温度により二つの共晶系の選択が可能である。我々は、Al2O3-YAP準安定共晶系を準安定共晶温度以上に加熱すると、過冷融液が形成され、Al2O3-YAG平衡共晶系で凝固することを見出した。本講演では、準安定系から平衡系への相変態を利用したAl2O3-YAG成形体の組織制御および3点曲げ強度の高温特性について報告する。