抄録
非鉛圧電材料の有望な候補の一つであるBi1/2K1/2TiO3(BKT)はキュリー温度Tcが約380 ℃と比較的高く、圧電定数d33も約100 pC/Nと非鉛系の中では比較的高いものとなっている。本研究では、BKTおよびBKTにBaTiO3を固溶させた2成分系[xBaTiO3 – (1-x)(Bi1/2K1/2Ti)O3](以下BTBKT100x)についての電気的諸特性を評価した。また、Bi4Ti3O12テンプレートを用いてRTGG法によって粒子配向することにより圧電特性や強誘電特性の向上を試みた。その結果、BTBKT70において無配向セラミックスの圧電定数d33が62 pC/Nであったのに対して、配向セラミックスでは83 pC/Nという値を得た。