抄録
春日らにより、低温での溶液化学的手法を用いることでテンプレート等を一切使用することなく酸化チタンナノチューブが合成されることが報告されて以来、その構造やプロセスの影響、物性などについて盛んに研究されている。本研究グループではこうした酸化チタンナノチューブの光化学的機能などを報告するとともに、ドーピングによる電気的・熱的な機能化や、金属などとの複合化による高次機能化について報告してきた。これまで、化合物としてZnSナノ粒子と酸化チタンナノチューブを溶液法や気相法を用いて報告したが、今回はこれらTiO2NT/ZnSナノコンポジットについて、合成プロセスと構造の詳細に加え、光学的性質や電気的性質について発表する。