抄録
炭化ホウ素系セラミックスは構造材料として多くの応用がなされている。通常、高密度焼結体は、ホットプレス法を用いて1600℃以上の高温で長時間の保持が必要である。本研究では、Al2O3-B4C焼結体を新規サーミスタ材料として応用することを目的として、Al2O3出発原料粉末をゾル‐ゲル法で合成し、放電プラズマ焼結法を用いて、低温、短時間で高密度焼結体を得ることを試みた。その結果、1200℃、30分で、相対密度が98%以上の焼結体が得られることが明らかになった。また、この焼結体の電気特性評価と焼結メカニズムの考察も行った。