日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
2007年年会講演予稿集
セッションID: 2P064
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均一沈殿法による繊維状リン酸八カルシウムの生成過程と加熱に伴う相変化
*真島 明日香板谷 清司梅田 智広Davis Ian J.幸田 清一郎
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抄録
均一沈殿法によってリン酸八カルシウム(Ca8H2(PO4)6∙5H2O; OCP)の繊維状粒子を合成するため,反応温度(65~85℃),反応時間(15~48 h),水溶液濃度(0.0133~0.133 mol∙ dm-3 Ca(NO3)2, 0.0100~0.100 mol ∙dm-3 (NH4)2HPO4)およびpH(2.2~4.5)の諸条件を基に検討した。これらの諸条件について検討した結果,0.0399 mol∙ dm-3 Ca(NO3)2, 0.0300 mol ∙dm-3 (NH4)2HPO4 , pH 4.0, 反応温度 70℃,反応時間が24 hに設定した時に最も結晶性の良い化合物が得られることが分かった。一方,この化合物の加熱に伴う相変化を調べたところ,150℃付近から水酸アパタイト(Ca10(PO4)6(OH)2)が,500℃付近からb-リン酸三カルシウム(b-Ca3(PO4)2)が,さらに800℃付近からb-ニリン酸カルシウム(b-Ca2P2O7)が生成し,繊維状の粒子形態は約1000 ℃まで保持していることが分かった。
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©  日本セラミックス協会 2007
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