抄録
大気開放型化学気相析出過程によるY2O3膜の合成過程は次のように考えられる。
Y[C9H15O2]3 + 3H2O → Y[OH]3 + 3[C9H16O2] 2Y[OH]3→Y2O3+3H2O
この反応式が正しいなら原料における水のモル比を上げれば原料の分解反応を促進することができる。加熱した洗浄瓶を用いて原料Y[C9H15O2]3対水分モル比1:0から1:175までの水分添加を行った。真密度を考慮した物質量による膜の堆積速度を求め、より正確な活性化エネルギーを算出した。全てのモル比条件で活性化エネルギーは49±2 kJ/molの範囲に収まったが、水を添加することで頻度
因子が0.46から最大0.63へ増大したことを確認した。よって提案した反応過程は正しいことを確認した。