抄録
本発表では、宇宙環境利用材料曝露実験(SM/SEED)におけるセラミックス試料5種類のうち、作製法の異なる2種類の炭化ケイ素試料について、曝露期間(1,2,3年)の違いによる表面性状の変化について報告する。
宇宙環境曝露をしたそれぞれの試料の評価結果を比較したところ、いずれの試料も曝露期間の長短に関わらず重量変化は+0.01%以内であった。また、二次イオン質量分析装置による深さ方向の元素分析結果から、曝露機関の長さに比例して酸化物層の厚みが増加していることが判った。なお、地上で原子状酸素を照射した試料も照射量に比例して酸素含有量が増加していることから、原子状酸素による表面酸化が起こったと考えられる。