抄録
ペロフスカイト酸化物を母材としたプラセオジム蛍光体における、サイトシンメトリーを決定する目的で、チタン酸ストロンチウム:Prとチタン酸カルシウム:Prを合成し、ラマン散乱を行った。チタン酸ストロンチウム:Prでは、対照実験として行ったチタン酸ストロンチウム:Laとの比較から、少なくとも2本の余分のピークが観測された。これはPr3+の結晶場分裂による電子ラマン散乱のよるものと考えられる。チタン酸カルシウム:Prにおいても同様のピークが観測された。しかし、対照実験用に合成したチタン酸カルシウム:LaはPrの場合と同様の蛍光を示した。