主催: 公益社団法人日本セラミックス協会
我々は、Pd薄膜の水素化に伴う光学的性質の変化を利用した光検知式水素ガスセンサの研究を行ってきた。これまでに報告されている水素ガスセンサは、スパッタリング法を用いてPd薄膜をガラス基板に堆積させたものであった。そこで本研究では、従来のスパッタ法に代わって大型な装置、真空系を必要としない筆めっき法によりPd膜を成膜した。基板には導電性を有するITO膜付ガラスを用いた。その結果、スパッタリング法により作製した試料では繰り返し検知を行うとPd薄膜が剥離してしまうのに対して、筆めっき法では安定した繰り返し検知特性が得られた。