抄録
水酸化ハフニウムに無機酸としてHNO3またはHClおよび有機酸としてギ酸を用いて水溶液プロセスによりハフニアゾルを作製した。そのゾルをガラス基板上に塗布し,25℃で高湿度下に保存することにより,高硬度のハフニア薄膜を作製できることを見いだした。そこで種々の硬化条件でハフニア薄膜を作製し,最適な硬化条件を検討した。その結果,ゾル作製時に用いるギ酸量を6倍モルとし作製したゲル膜を,湿度87%,温度25℃で19時間保存することにより,鉛筆硬度9H以上の高硬度膜が得られることが分かった。また,ハフニアゲル膜の硬化プロセスを昇温脱離法(TPD)を用いて解析した。その結果,高湿度下に保存することにより膜中のギ酸イオンおよびH2Oが減少することが分かった。