抄録
無機化合物の合成におけるマイクロ波加熱法は、加熱時間の短縮による省エネルギー、急速加熱による微粒子化、均質加熱による高品質化、選択加熱による新規物質の合成など多くの特徴を有している。我々はこれまで、ZnO、MgOとWO3を原料に用いてエネルギー密度を高くすることのできるシングルモードマイクロ波加熱装置でZnWO4、MgWO4を合成したところ、短時間で原料のWO3粒子よりもかなり微細、且つ粒径の揃った目的物が得られた。本研究ではMg2SnO4長残光蛍光体をシングルモードマイクロ波加熱装置で合成し物性の測定を行った。