抄録
アルミナは優れた高温構造材料であり,微量のランタノイド(La, Y, Zrなど)を添加することによりその高温特性が飛躍的に向上することが知られている.我々は,Y添加Σ31アルミナ双結晶のSTEMと理論計算を用いた研究を行い、Yは界面に形成される7員環構造ユニットの中心に存在していることを明らかにした[JP. Buban et al. Science, 311 (2006) 212.].本研究では,Yと同様アルミナの高温特性を向上させるが,価数がAlと異なるZrのΣ31アルミナ粒界への偏析挙動を調べた.