抄録
CdTeナノ粒子を分散した高発光効率のガラスビーズを、下記の2段階法により作製した。(Step 1)部分的に加水分解したTEOSを含む水溶液に、CdTeナノ粒子分散液を加え、ナノ粒子を薄いSiO2層で被覆した。(Step 2)SiO2被覆ナノ粒子の水溶液を、Igepal CO-520のシクロヘキサン溶液に加え、TEOSを追加後撹拌した。その結果、Igepal CO-520の逆ミセルが反応場となりナノ粒子分散ガラスビーズが生成した。Step 2で反応溶液の添加速度を変えることにより、ビーズの粒径を30 nmから2 μmまで制御することができた。粒径30 nmの赤色発光ビーズは約14個のナノ粒子を含むと見積もられ、ナノ粒子分散水溶液の発光効率(65%)を保持していた。適切なpH制御、Step 1でのナノ粒子表面保護、および反応時間の短縮により、ガラスビーズにおいて高い発光効率が保持されたと考えられる。