日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
第22回秋季シンポジウム
セッションID: 2E25
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積層セラミックコンデンサの残留応力と電気特性
*中野 幸恵田口 安隆野村 武史
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抄録
積層セラミックコンデンサ(MLCC)の残留応力と電気特性について調べた。誘電体層数の異なるMLCCにX線を照射し残留応力を比較すると、表面はどの方向においても圧縮応力、内部は幅方向に圧縮応力、高さ方向に引っ張り応力が確認された。誘電体層数の増加と共に残留応力が増加した。  残留応力が電気特性に及ぼす影響を調べるため、MLCCに外部から圧力を加えながら電気特性を測定した。高さ方向、幅方向それぞれに圧力を加えながら、静電容量の変化を測定した。高さ方向の圧力に対しては、静電容量が減少し、一方、幅方向の圧力に対しては、静電容量が微量増加した。誘電体層数が少ないほど容量変化は大きかった。多層品は残留応力が大きいために、外部応力印可前に、すでに容量変化があると考えられる。そのため、外部応力の効果が小さいと考えた。当日は、残留応力が誘電率を向上させる要因について考察する。
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©  日本セラミックス協会 2009
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