日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
2009年年会講演予稿集
セッションID: 1L21
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軟X線放射光によるホウケイ酸ソーダガラスのホウ素配位数解析
*今川 一輝大幸 裕介嶺重 温小舟 正文村松 康司矢澤 哲夫
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抄録
軟X線をプローブとして利用する分光計測手法は、軽元素から重元素にいたる広範な物質の電子状態や化学結合状態に関する情報を引き出す新しい分析方法として注目されている。軟X線吸収スペクトルにおいて、特にX線吸収端近傍には電子状態や化学状態を敏感に反映するX線吸収端近傍構造が観測され化学分析や酸化数評価などの状態分析に使用されている。我々の研究グループでは、これまでホウケイ酸ガラスを熱処理した際に生じるスピノーダル相分離のダイナミクスやその構造変化を固体NMRや赤外分光法などから調べてきた。分相により相分離したホウ酸ソーダ相は酸に可溶であるため、様々な形状や組成の多孔質ガラスを作製可能である。分相構造およびダイナミクスは、ホウ素の配位数と関連が深いことがこれまでの研究より示されている。本研究では、軟X線放射光を用いてホウケイ酸ソーダガラスのアルミナ成分の添加及び分相処理によるホウ素の配位数変化を調べたので報告する。
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©  日本セラミックス協会 2009
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