抄録
最終的なセラミックス製品の特性向上のために、安定して分散した高濃度スラリーを調製することは非常に重要である。しかしながら、原料粉末のナノメーターサイズ化が行われるようになり、pH調製による静電反発や分散剤添加による立体障害効果だけでは、安定して分散したスラリーを作製することが困難になってきている。本研究では、マイクロ波処理したセラミック粉末からスラリー調製を行い、その分散特性などを調査し、マイクロ波処理が新たな分散技術として有効であるか検討を行った。マイクロ波処理したアルミナから作製したスラリーの場合、時間が経過しても粘度は変化せず、再凝集は観測されなかった。