抄録
金属塑性加工の型設計ならびに成形条件設定を成功裏に進めるために,被加工材の変形特性を低応力で表すモデル材を用いた成形加工実験が行われている。金属材料は固有の性質と変形条件に依存して,加工硬化型,定常変形型,あるいは加工軟化型の変形特性を示す。油粘土Plasticine(商品名)は加工硬化型変形特性を示す金属素材のモデル材として良く知られている。本研究では,WAXに適量の無機粉末を添加・混練して,上記3形態の変形特性を表すモデル材を作製する方法を開発した。さらに,Mg合金と同金属のモデル材を用いた成形加工実験を行い,変形状態を相互に比較した。