抄録
熱力学的安定相が生成するように金属モノマーと配位子の組み合わせを選択した原料溶液を用いてCuInS2ナノ結晶の合成し、サイズに依存した光学的性質と発光の起源について研究した。CuIおよびInBr3をオレイルアミンに溶解し、硫黄のトリフェニルホスファイト溶液と混合した。混合溶液にトリオクチルホスファイトを加えて原料溶液とし、反応温度200℃で反応時間を30~1800秒まで変えて合成した。反応時間に応じて結晶サイズが2.9~4.1nmまで制御された閃亜鉛鉱型CuInS2ナノ結晶が得られた。量子サイズ効果による光学バンドギャップの1.79~2.18eVまでのシフトとそれ応じた近赤外域での蛍光波長のシフトが観測された。発光の起源はドナー準位から正孔の量子準位への電子遷移によるものであることが明らかになった。