日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
2009年年会講演予稿集
セッションID: 2P075
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希土類イオンを添加したアルカリ土類酸窒化ケイ素の合成と発光特性
住岡 慎一郎山口 一陽桑原 英樹関根 智幸黒江 晴彦赤星 大介H.T. Hintzen幸田 清一郎*板谷 清司
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キーワード: 蛍光特性, 酸窒化物, 蛍光体
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抄録
本研究では母体としてBaSi6ON8(N/O比=8.0)およびBa4-xCaxSi6ON10を選択し,この母体の合成条件を検討するとともに,種々の希土類イオンを添加した時の発光特性を評価した。BaSi6ON8は,BaCO3とSi3N4とを混合し,付活剤としてEu2+およびCe3+を(Si/(Ba+RE) = 6.0; RE=EuまたはCe) になるように添加したのち,1750℃で2 h窒素雰囲気で加熱して得た。これに対して,Ba4-xCaxSi6ON10の合成では,BaNx, Ca3N2, SiO2およびSi3N4を混合し,付活剤としてEuNxを(Ca+Ba+Eu)/Si=0.67となるように添加し,1450℃で2 h,N2-H2雰囲気中で加熱して得た。2 mol% Eu2+添加BaSi6ON8の場合,370 nmの励起により503 nmの青緑色発光を示し,相対発光強度は1.32に達した(標準物質:YAG: Ce3+)。一方,3 mol% Eu2+添加Ba4-xCaxSi6ON10の場合の励起および発光スペクトルはそれぞれ530 nmおよび648 nmにピークが現れた。以上の結果から,Eu2+添加BaSi6ON8は紫外領域を青緑色に,またEu2+添加Ba4-xCaxSi6ON10は青色領域を含む可視光領域の光を赤色に変換可能であることが分かった。
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©  日本セラミックス協会 2009
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