抄録
近年、2~50 nmの細孔が周期的に配列したメソポーラスシリカが機能材料として注目を集めており、比表面積の大きさを生かした貴金属触媒の担体への応用が検討されている。貴金属触媒は微粒なほど触媒効率が良いため、微粒子での存在が理想的である。こういった背景から、貴金属イオンを含むフェナントロリン金属錯体と界面活性剤を複合化させ鋳型にすることで、鋳型除去と共に細孔内で微粒子を生成することが可能であり、有効だと考えた。この前段階として、Pluronic〈SUP〉Ⓡ〈/SUP〉-123に対して様々な金属と錯体を形成する1,10-phenanthrolineがswelling agentとして用いることができ、細孔径の拡張が起こるか検証を試みた。