日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
2009年年会講演予稿集
セッションID: 2P140
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フェニルホスホン酸による表面修飾を用いたエポキシ/TiO2ナノコンポジットの合成
*加持 義貴松川 公洋菅原 義之
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抄録
Anatase型のTiO2ナノ粒子水分散液を用い、その表面をフェニルホスホン酸(PPA)によって改質することで、透明で高屈折率を有するポリマーナノコンポジットを作製した。分散媒を交換せず、水分散液に直接PPAを加えると直ちに白濁したが、分散媒をDMFに交換した後にPPAを加えたところ白濁しなかった。また、ナノコンポジットのFT-IRスペクトルにおいて、1220 cm-1付近のν(P=O)の吸収帯が観測されなかった。このことは、PPAのP=O基がTiO2表面と何らかの相互作用をしていることを示唆している。よって、観察された分散液の透明度の保持は、TiO2ナノ粒子のDMF中での分散性がPPA修飾に伴う表面改質によって向上したと考えられる。合成したナノコンポジットはTiO2導入量15mass%までは透明であったが、それ以上になると透明度が徐々に低下した。
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©  日本セラミックス協会 2009
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