抄録
あらかじめAl4C3とSiCを等モルに混合した混合粉末の高温固相反応で合成したAl4SiC4を, PECS(パルス通電焼結)装置を用いて, 1900Cの高温で5分間, 60MPaの加圧下で加熱することによりAl4Si2C5緻密焼結体を作製した. Al4SiC4から作製した場合, 同時にAl4C3の生成が予想されたが, XRD分析の結果からはAl4C3は検出されなかった. 本研究は, この高温で安定であるAl4Si2C5の生成機構を熱力学的に解明することを試みた. さらに生成したAl4Si2C5の相平衡状態図からは未解明であったな熱的安定性について, Ar雰囲気中にて再加熱することにより明らかにした.