抄録
本研究では、チタンアルコキシドを前駆体としてTiO2ゾルの合成を行い、それを用いてTiO2粒子が三次元的に配列した構造体であるTiO2繊維の作製を試み、そのキャラクタリゼーションを行い、その構造が光吸収に及ぼす影響を調べた。キャラクタリゼーションは粒度分布測定、SEM、XRD、TG-DTAにより行った。As-prepared繊維では粒子はかなり緻密に充填し、部分的には粒子の三次元的規則配列も見られたが、大部分の領域では粒子の規則的な配列は観察されなかった。また、600℃熱処理したTiO2繊維のUV-Vis反射スペクトルはAs-prepared繊維と比較して、全体的に可視光側に約50nmレッドシフトしていることが分かった。