日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
2009年年会講演予稿集
セッションID: 3G27
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合成温度が繊維芽細胞成長因子(FGF)-2/アパタイト複合層の特性と活性に与える影響
李 霞王 秀鵬*伊藤 敦夫十河 友程 侃山? 淳司大矢根 綾子
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抄録
我々は、創外骨折固定スクリュー表面に繊維芽細胞成長因子/アパタイト複合層(Ap-FGF層)を形成して挿入路感染発症率を半減させた。本研究では、FGF-2の失活を防止するため、Ap-FGF層の形成温度を4-30℃の温度範囲で探索し、最適温度を求めた。SEM観察、XRDにより、Ti棒表面に低結晶質アパタイトの形成を確認し、XPSによるNの検出によりTi棒上へのFGF-2の担持を確認した。アパタイトの形成量とFGF-2担持量は浸漬温度の低下とともに減少した。すなわち、30℃でFGF-2 担持量は最大値0.35±0.02 µg/cm2となり、4℃で最小値0.16±0.03 µg/cm2となった。一方、温度が低いほどFGF-2の失活が防止されるため、15℃及び20℃のときにAp-FGF層のFGF-2 活性が最大となった(Fig.)。本研究で用いた担持条件は過去の担持条件よりも穏やかで、FGF-2の失活率が低いことから、高い抗感染機能が期待できる.
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©  日本セラミックス協会 2009
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