抄録
水熱ゲル化法はケイ素アルコキシドを水熱条件で重合させそのゲル網に他の金属の水溶液を保持して均一な前駆体を得る方法である。この方法は相純度の高いセラミックスが出来るがケイ素がゲル化剤でもあるためにケイ素の多い組成で無いとゲルと溶液が分離するという問題があった。我々が新たに開発した水溶性ケイ素化合物(WSS)を使い水熱ゲル化で(Y,Ce,Gd)2SiO5を合成したところゲルが得られ、更に単相で高輝度の試料を得る事が出来た。WSSは高いゲル化能を持っており、水熱ゲル化法のケイ素組成の適用限界を広げ、より一般的にする事が出来た。