抄録
反応性スパッタリング法によりAl添加ZnO膜を成膜した。Al添加の有無によってプラズマ波長付近の屈折率に違いをもたせることができるという点に着目し、ZnO膜への周期的なAl添加によって屈折率分布を形成させることでプラズマ波長付近に選択的な反射ピークを発現できた。これにより、ZnO:Al単層膜では反射できない波長1300nm以下の近赤外領域の反射を可能とし、さらにZnO:Al膜の高い消衰係数によってより波長の長い赤外領域でも高い反射率・低い放射率を得た。これらの効果により、ZnO:Al単層膜よりも低い日射取得率をこの周期構造膜において実現できた。