日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
2010年年会講演予稿集
セッションID: 1B28
会議情報

高温におけるペロブスカイト型混合伝導体La0.6Sr0.4Co0.8Fe0.2O3-δの結晶構造と電子密度
*山本 慎治八島 正知
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録
ペロブスカイト型酸化物La0.6Sr0.4Co0.8Fe0.2O3-δ(LSCF6482)は酸化物イオンと電子の混合伝導体であり、固体酸化物形燃料電池(SOFCs)の電極材料として研究が進んでいる。本研究では室温から高温でその場測定したLSCF6482の放射光粉末回折データのリートベルト解析および電子密度解析の結果を報告する。放射光粉末回折データのリートベルト解析により、LSCF6482は25℃で三方晶系であり、(Co,Fe)O6八面体が反位相の回転系a-a-a-を示すことが確認された。また1010℃では立方晶系となり(Co,Fe)O6八面体に回転が無いa0a0a0ことを確認した。はLSCF6482の高温でのMEM電子密度分布を示したもので、(Co,Fe)-O間に共有結合が確認された。部分電子状態密度より、この共有結合はLSCF6482では(Co,Fe)の3d軌道とOの2p軌道が重なることによって形成されることが分かった。
著者関連情報
©  日本セラミックス協会 2010
前の記事 次の記事
feedback
Top