抄録
ナノシートプロセスを利用したリチウム二次電池用電極の構造設計指針を得ることを目的とし、横サイズの異なる2種類のナノシートから電気泳動法によりマンガン酸ナノシート積層薄膜電極を作製し、構造評価及びリチウム二次電池用電極特性評価を行った。横サイズの大きいナノシート積層薄膜はナノシートが均一に配向し、バルクと同程度の電極特性を示した。一方、横サイズの小さいナノシート積層薄膜電極はLiとMnが1:1で反応した場合の容量を超える330mAh/gという非常に大きな容量を示した。ナノシートの配向が乱れた特異な積層構造によりナノシートが高活性化し、バルク体では得られない優れた電極特性を示したことが示唆された。