抄録
近年、白色LEDへの注目が集まるなか、物質・材料研究機構で開発されたCa--SiAlON:Eu2+を用いると、青色LEDにより黄色を発し、この黄色蛍光と透過した青色光により白色LEDに応用可能である。蛍光体の封止にはエポキシ樹脂が使われているが、蛍光体の発光の際の熱により劣化が早い。そのため長寿命という蛍光材料の性能を活かしきれていない。白色LEDへ応用できる封止材として、耐熱性に優れ透過性もあるガラスが有用であり、これまでB2O3系、TeO2系ガラスなどの検討がなされてきた。しかしながら高温の処理を必要とする溶融法では蛍光体が失活してしまうことが多い。そこで本研究では、ゾル-ゲル法により低温でかつ分散性の良い蛍光体分散シリカガラスを作製することを試みた。