抄録
Bi4Ti3O12(BiT)粒子を高磁場成形法で配向させると、BiT配向成形体を得ることができる。BiTのほかにMTiO3(M =Ca, Sr , Ba)等の物質と混合したスラリーを用いると、配向BiT複合成形体を作製でき、これを焼結させると反応焼結がおこり、BiT粒子の配向構造が維持されたままa,b軸配向MBi4Ti4O15を得ることができる。本方法では、BiTの粒子径が1m程度で、反応させる二次相の粒径はそれ以下であるため、高密度な配向体を得られるメリットがある。本研究では、BiTを配向母材とする本手法の拡張性を検討することを目的とした。具体的には、アルカリ金属を含む複合酸化物(チタン酸ナトリウム)をBiTと混合させてスラリーを調製し、磁場配向と反応焼結を起こさせ、配向の変化を調べた。