抄録
将来の大容量通信に対応する電子デバイス基盤技術として、基盤内へ電子部品を高密度で実装するシステムインパッケージ(SiP)が必要不可欠であるが、その実装には多くの課題が存在する。その最大の課題が、フィルム状で、比誘電率が100以上のフィルムキャパシタの作製が困難なことである。高誘電率なフィルムキャパシタを作製するためには、(_I_)誘電体粒子の比誘電率を向上させる、(_II_)誘電体粒子の体積分率を上げる、(_III_)誘電体粒子とポリマーの複合体構造(フィルム構造)を最適化する必要がある。これらを達成するために、(_I_)~(_III_)について、(_I_)高誘電率のBaTiO3ナノ粒子を使用する、(_II_)電気泳動法による高密度集積体の作製、(_III_)シミュレーションによる最適なフィルム構造の設計を行うことにより検討を行ったので報告する。