主催: 公益社団法人日本セラミックス協会
酸化物ナノシートの前駆体のひとつであるγ-FeOOH型層状チタン酸塩は層間のアルカリ金属イオンが化学的に活性であり、イオン交換反応性を示す。これまでTiサイト一部置換体そしてナノシートの作製が報告されているが、Znを含む当該チタン酸塩では、通常用いられる酸水溶液によるイオン交換において、置換元素であるZnが溶出することが確認されている。本研究ではZn含有酸化チタンナノシートの作製とその高機能化を目指し、γ-FeOOH型K0.8Zn0.4Ti1.6O4に対してZn溶出の抑制が可能な各種溶液によるイオン交換手法を検討した。その結果、硝酸アンモニウム水溶液がZn溶出を最大限抑制しつつ層間のイオン交換が可能であった。