抄録
熱プラズマ中の液体プリカーサーミストの酸化反応により酸化チタンにニオブ(_V_)を添加した酸化チタンナノ粒子を合成した。ニオブの添加量25モル%まで添加してもTiO2以外の結晶相は生成しなかった。ナノ粒子中には、プラズマ尾炎部の急冷中に生成した微少液滴中の均一核生成によりアナターゼ相が優先的に生成した。アナターゼ相の量はニオブ添加によりさらに大きくなった。ナノ粒子の加熱によるアナターゼ相のルチル相への相転移温度は、ニオブ含有量の増加とともにより高温となった。また、ニオブ添加により粒子間の結合も抑制された。