抄録
半導体樹脂封止システム用の型材料には,エポキシ樹脂に対して優れた高離型性を有することが切望されている.本研究では,離型性が良好なY2O3基セラミックスに対し,窒素とジルコニウムを同時添加することにより離型性がさらに向上することを見出した.優れた離型性は、表面エネルギー(極性成分)の低下に伴う疎水性の向上により、樹脂接着の活性点として作用する水分子吸着が抑制されたことが原因の一つであると推察された.また,ドーパントの存在状態を静電エネルギー計算と第一原理計算により解析した結果,格子欠陥の形成を伴わない元素置換が高離型性の発現に重要であることを示唆した.