日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
第24回秋季シンポジウム
セッションID: 1P051
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廃棄物溶融炉におけるクロム系材料の6価クロム化合物生成に与える物性および気孔率の影響
*水原 詞治占部 武生山口 明良前田 朋之
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抄録
耐侵食性に優れ、廃棄物溶融炉用内張りれんがとして使用されるクロム系耐火物に関し、その基礎として、組成や気孔率などの耐火物の特性が6価クロム化合物の生成に及ぼす影響を解明した。実験には、SPS法および電気炉で焼結させたクロム系焼結体を用い、侵食試験を行い、6価クロム生成と諸要因との関係を調べた。その結果、6価クロム化合物の生成量(水への溶出量)は耐火物の組成(Cr2O3含有量)に大きく影響をうけ、その他の条件は関与しないことが分かった。また、Cr2O3-Al2O3系とCr2O3との6価クロム溶出量を比較するとCr2O3からの6価クロム溶出量が多い事から、Cr2O3-Al2O3系材料では水への飽和溶解量が低いCa4Al6CrO16が生成しやすく、Cr2O3材料ではCaCrO4が生成しやすいと考えられる。
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©  日本セラミックス協会 2011
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