抄録
光触媒によって分解できる物質は悪臭、細菌、水など多岐に渡る。光触媒材料の表面は溶液中では水で覆われており、一方大気中ではその場の雰囲気により吸着物・吸着状態は大きく異なる。そのため、環境が光触媒活性に与える影響を検討することが重要となる。
ところで光触媒が発現するプロセスとして、表面の吸着水を酸化・還元して中間生成物を生成して有機物を分解する説と、表面の水は関係なく、吸着酸素、あるいはTiO2の格子酸素が直接有機物を分解する説の2つが存在し、そのどちらとも明らかになっていない。本研究では、光触媒活性に与える表面の因子について検討を行う。