抄録
充填スクッテルダイト化合物の一つであるCeFe4Sb12はFeとSbが作る格子の空隙中にCeが充填された構造をとっている。Ce原子はFeやSbとの結合力が弱く、そのため独立的かつ特異的な振動を有し、熱伝導率の低減に寄与していると考えられており、熱電変換材料として注目されている。同様の理由からYbFe4Sb12も注目されている。本研究では種々の充填スクッテルダイト化合物について分子動力学法を適用し、得られた各原子のパワースペクトルを用いて振動解析を行った。充填元素の振動に着目した解析を行い、充填元素の違いによる振動モードの相違及び充填元素が格子振動に与える影響について明らかになった点を報告する。