抄録
I-III-VI族半導体量子ドットはCdSe等に替わる低毒性量子ドットとして注目されている。しかし、その主な合成法のホットソープ法や単一前駆体の熱分解法では、溶媒や単一前駆体の安定性が低いことが問題である。本研究ではより安全な合成法としてポリオール法に着目し、I-III-VI族半導体AgInS2の合成を試みた。本合成には溶媒としてエチレングリコール、硫黄原料としてチオ尿素、金属原料には塩化物または硝酸塩を用いて195℃で反応させたときの生成物を比較した。チオ尿素過剰下での合成により両金属原料においてAgInS2が生成したが、副生成物として塩化物原料ではAg2Sが、硝酸塩原料では硫黄が生成した。