抄録
粒径数百nmのポリスチレンラテックス粒子(PSラテックス粒子)懸濁液をインクジェットより噴霧し、飛行中に乾燥する事により、粒径30μm程度の球状のPSコロイド結晶を得た。これをテンプレートとし、液相析出法を用いてTiO2を成膜し、熱処理する事によりテンプレートを除去しTiO2多孔質球状粒子を作製した。得られた粒子は、テンプレートの球状の形態を維持したまま、空孔が規則的に配列したインバースオパール構造となっていることが確認された。さらにUV-vis測定から、TiO2と空孔との間の周期的な屈折率の変調に帰属されるブラッグ反射ピークが確認された。また、TiO2薄膜中にAu微粒子を含有させる事によってブラッグ反射ピークとともにAu微粒子の表面プラズモン共鳴による光吸収が確認された。