抄録
高性能なペロブスカイト型鉛フリー圧電体の開発は、正方晶-菱面晶のモルフォトロピック相境界(MPB)の形成が重要である。MPBを作り出すためには端組成として室温で正方晶と菱面晶となる2つの試料が必要となる。 ニオブ酸カリウムナトリウム((Na0.5K0.5)NbO3)は、立方晶―正方晶―斜方晶―菱面晶の逐次相転移を生じ、約150K 以下で菱面晶構造を示す。我々は(Na0.5K0.5)NbO3にBaZrO3を導入することにより、低温に存在する菱面晶相を室温以上にtuningすることに成功した。今回、(1-x)(Na0.5K0.5)NbO3 -xAZrO3(A = Ba, Sr, Ca)固溶体を作成し、その誘電・圧電特性を評価する。得られた結果から相図をまとめ、立方晶―正方晶―斜方晶―菱面晶の逐次相転移の転移温度におけるAイオンの影響を調べた。