抄録
(Bi0.5Na0.5)TiO3(BNT)系強誘電体は、大きな自発分極(Ps)を持つことから、Pb(Zr,Ti)O3[PZT]に替わる非鉛強誘電体材料として期待されている。菱面体晶R3cのBNTと正方晶P4mmのBaTiO3(BT)の固溶体BNT-BTは、R3cとP4mmのモルフォトロピック相境界(MPB)付近において、比較的良好な圧電特性が報告されている。BNT-BT系の相図は報告されているものの、MPB近傍の結晶構造は明らかになっていない。本研究では、粉末中性子回折データのリートベルト解析によりBNT-BTのMPB近傍での結晶構造を明らかにするとともに、高品質単結晶の育成が可能な高圧酸素下フラックス法によりBNT-BT単結晶を育成し、その強誘電特性を評価した。