日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
第24回秋季シンポジウム
セッションID: 1S26
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Ni担持褐炭のバイオマスタール分解触媒とNiO微粒子合成原料への応用
*佐藤 和好小川 由起子曹 景肺宝田 恭之
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抄録
本研究では、低品位石炭の一種である褐炭のイオン交換能を用いた工業廃液からのNiの回収ならびにこれを熱処理して得られるNiナノ粒子-炭素複合体のバイオマスガス化触媒への応用、さらには使用済み触媒からのNiOナノ粒子の合成について報告する。Niめっき廃液にアンモニアを添加し、塩基性アミン錯体水溶液を作製し、ここに褐炭を添加した後、撹拌、乾燥してNi担持褐炭を得た。得られたNi担持褐炭を固定床2段反応器の下段に設置し、Ar雰囲気下650℃で1 h熱処理してNiナノ粒子-炭素複合体を得た。次に2段反応器上部設置した下水汚泥をAr流通下900℃で1 h熱分解し、生成した揮発分を下段のNiナノ粒子-炭素複合体で改質した。また使用済みの複合体は酸素雰囲気下で燃焼してNiO粒子を回収した。Niナノ粒子-炭素複合体は優れたタール分解活性を示し、650℃でもタールの生成は認められなかった。また、得られた生成ガスをガスクロマトグラフィで分析したところ、生成ガスの主成分は有価な水素と一酸化炭素であった。Niナノ粒子-炭素複合体を透過電子顕微鏡で観察したところ、約5nmの単分散性の高いNi粒子が炭素担体上に均一に分散しており、高いタール分解活性は微細なNiナノ粒子に起因することが示唆された。さらに、使用済みの複合体を燃焼させることにより最終的に得られたNiO微粒子は高い単分散性を有し、その平均粒子径は約100nmと微細であった。これは複合体中のNi粒子のサイズ分布が均一であり、燃焼時の異常粒成長を抑制したためと考えられる。
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©  日本セラミックス協会 2011
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