日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
第24回秋季シンポジウム
セッションID: 1C23
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水熱法によるCaSnO3ペロブスカイト型蛍光体の合成と蛍光特性
*松尾 将史植田 和茂
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抄録
ペロブスカイト構造を持つCaSnO3はTbとMgを共添加することで、紫外線照射下で強い緑色の発光を示す。以前の研究では、錯体重合法を用いて合成することにより、従来の固相反応法と比べ、母体の合成温度の低温化がみられたが、蛍光体粒子の形状は不揃いだった。本研究では蛍光体粒子の低温合成だけでなく形状制御を目的とし、水熱法を用いてTb-Mg 共添加CaSnO3の合成を行った。SEM画像から、水熱法により合成されたCaSn(OH) 6粒子は、約2μmのキューブ状に形状が揃い、600℃アニール後も、約2μmのキューブ状の形状を保っていた。XRDパターンから、600℃アニール後のサンプルはCaSn(OH) 6からCaSnO3になり、CaSnO3のほぼ単相が得られた。さらに水熱法により合成されたTb-Mg 共添加CaSnO3は800℃で加熱すると蛍光を示し、焼成温度1400℃では、錯体重合法と同様に、従来の固相反応法と比べ強い蛍光を示した。
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©  日本セラミックス協会 2011
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