日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
第24回秋季シンポジウム
セッションID: 2PF03
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Al5C3Nの単相合成
*廣中 雅紀多々見 純一脇原 徹米屋 勝利目黒 竹司
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抄録
我々はこれまでにAl、C、AlNの混合粉体からAl5C3Nが合成できることを報告してきた。しかし、生成物中にはわずかにAlNが残存し、単相のAl5C3Nは合成できていなかった。これは、高温でのAlの揮散に起因していると考えられる。そこで本研究では、まずAl4C3を低温で合成し、その後で高温にてAlNと反応させる二段階および三段階焼成で単相のAl5C3Nを合成することを目的とした。一段階で1900℃にて焼成した試料の構成相はAlNとCであったのに対して、1700℃で焼成した試料の構成相はAlNとAl4C3であり、その後の二段階および三段階焼成によりAl5C3N単相となった。また、一段階で1900℃にて焼成した試料には等軸状の結晶粒子のみが存在していたが、二段階および三段階焼成した試料では六角板状の粗大な結晶が多く観察された。これは、Al5C3Nの結晶構造に由来するものと考えられる。特に、三段階焼成した試料では約20μmの粗大なAl5C3N板状粒子が得られることがわかった。
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©  日本セラミックス協会 2011
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