抄録
近年、ナノまたはマイクロサイズの粒子の配列制御に関する研究が多く行われている。特に、ワイヤーやロッド、チューブといった異方形状を持つ粒子をシリコンやサファイヤなどの基板上に配列させることで、特異な光散乱特性や高比表面積などの特性を発現させることが出来る。このような材料は、光学デバイスやガスセンサー素子などへの応用が期待されている。その合成法としては気相法が主に用いられているが、装置の複雑さや高温高圧のシビアな合成条件などから、より簡便な合成法が望まれている。そこで本発表では、我々が酸化亜鉛マイクロチューブの新規合成法として用いている液相法を利用した、水溶液中での配列構造を持つ柱状酸化亜鉛粒子合成について報告する。