抄録
混合原子価をとる遷移金属を含む、新規マルチフェロイック化合物の一連の探査の過程において、M位置に希土類およびアルカリ土類金属を持つM11Ru4O24の単結晶がCa-Sm-Ru-O, Ca-Nd-Ru-O, Sr-Nd-Ru-O , Sr-Pr-Ru-Oの系で初めて合成された。4種類の結晶の構造と組成は単結晶X線回折法およびFE-SEMを用いたEDS分析によって決定された。構造は正方晶系、対称中心がなく、カイラルな空間群I41に属する。独立したRuO6八面体がMイオンからなるマトリックスに埋め込まれている。