抄録
酸化物磁性半導体は、高周波磁場中での発熱素子としても注目されている。酸化物磁性半導体の高周波磁場中での発熱はヒステリシス損と渦電流損によるものであり、小さい磁場中で発熱を得るためには、高磁化・低保磁力と電気伝導性の制御が求められる。本研究では、高磁化・低保磁力が期待されるFe3O4-MnO2-ZnO-SiO2系結晶化ガラスの磁気・電気特性を調査するとともに、その融液をアルミナ管に吸引することで、一定形状かつ高強度のワイヤ状試料を作製し、発熱特性に関する調査を行った。その結果、spinel相フェライトの析出と磁化曲線から、強磁性相の生成が確認され、MnO2とZnOの両方が含まれる組成の試料で、比較的高い磁化と保磁力の低下、電気伝導度の増加、高い発熱特性を示した。